Oct 24, 2012
結城市の見世蔵 災害復旧工事
結城市の旧市街地には、蔵造りの建物が多く残されていて、現在も、店舗、飲食店、そして住宅として使われています。そしてそのほとんどが、文化財として手厚く修復、保存されています。しかし、平成23年3月11日の震災で、被災したものも少なくありません。そんな中、当社が復旧工事のご相談を受けていた磯田家見世蔵が、鬼瓦も割れました。
「平成24年度 財団法人日本ナショナルトラスト SEEDS OF FURUSATO
東日本大震災 自然・文化遺産復興支援プロジェクト」
の支援対象となり、復旧工事の手助けをいただけることとなりました。
防水用の杉皮(奥の茶色)の上に葺き土(約7㎝)、その上に瓦が葺かれていました。重そうです。今回の工事では、土は撤去です。
棟瓦は強化工法で施工。45㎝毎に耐震金具を立てます。 磯田家見世蔵は、JR結城駅から旧市内へのメインアプローチで、最初に目にする蔵造りです。また、ファサードの2階中央には、お宝の、紫色でガラスの行灯が掛けられています。なんでも、90年ぐらい前に、赤坂迎賓館での祭事用で、102個作られた内の1個とのことです。
鬼瓦は小さくなってしまいましたが、屋根は軽くなったので、安心して住んでいただけると思います。これからも、結城を訪れる人々の記憶に残れば嬉しいです。